2011年より、毎年10月に開催されているクラシック・フェス＜ARK Hills Music Week＞内で、コンサート・シリーズ「サントリーホールARKクラシックス」が開催されることがサントリーホール ブルーローズでの記者会見で発表された。

「サントリーホール ARKクラシックス」シリーズは、日本のクラシックを牽引する若手の代表格とも言えるピアニスト辻井伸行とヴァイオリニスト三浦文彰がアーティスティック・リーダーを務める。2018年より、＜ARK Hills Music Week＞の期間中に開催されるコンサート・シリーズとして新たに加わり、今年で第4回を迎える。

同シリーズは、話題のアーティストのソロ・コンサート、デュオやトリオ、豪華なオーケストラとバラエティに富んだ内容のコンサートをサントリーホールで楽しめる都市型クラシック・フェス。これまで海外からのアーティストも登場し、2019年には実力派を集めたARKシンフォニエッタというオーケストラが結成されるなど、毎回さまざまなアイデアや試みが追加されている。

今年は、新たに各方面のトップ・プレイヤーが集まって結成されるレジデント・ブラス・アンサンブルとして、ARK BRASS(アーク・ブラス)と名付けられた金管アンサンブルが誕生。フェスティバルがより華やかに、そして輝かしいイベントになる模様だ。

アーティスティック・リーダーの三浦文彰が率いるレジデント・オーケストラ、ARKシンフォニエッタとの演奏について、三浦は「若い音楽家と経験のある演奏家の方々が一緒になって音楽を作っている。毎回、新しい発見を感じながら演奏している素晴らしいオーケストラ。今回初めてシンフォニーを指揮するのがこのオーケストラということもあって、自分自身も楽しみにしている」と、このフェスでの演奏会に期待を寄せている。

もう一人のアーティスティック・リーダー辻井伸行も「今年で4回目になりますが、毎年、室内楽や協奏曲、ソロ・コンサートなど、いろいろな形で参加できるのが勉強にもなり、さまざまな仲間たちと演奏できるのがとても楽しみ」と語る。

撮影：池上直哉（サントリーホール　ブルーローズにて）

新たに結成されるARK BRASSのメンバーからは、佐藤友紀（トランペット）と福川伸陽（ホルン）が登壇した。佐藤は「1970年代～80年代に一世を風靡した、フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルへのリスペクトを込めて、彼らが演奏していた楽曲を中心に金管五重奏、十重奏といった大型アンサンブルの熱を高めていきたい」と語り、福川は「金管楽器で、アンサンブルのメンバーと音楽的会話を行うのが楽しみ」と抱負を語った。

記者会見では、5人の選抜メンバーによるARK BRASSのパフォーマンスもあり、その力強く、心に響く音色が今年のARKクラシックス開催のファンファーレとして花をそえた。

開催期間中、サントリーホール前のアーク・カラヤン広場では、屋外の大型スクリーンが設置され、コンサートの模様が無料で放映される予定。ランチタイムにゆったりと、または夕方に涼みながら、クラシック音楽を堪能するという楽しみ方も味わえる。

今年も、様々なスタイルのコンサートが一同に会し、そして今年新たに結成される金管アンサンブルARK BRASSの登場と、さらなる楽しみと発展を続ける人気のクラシック・フェス。どのような新しい音楽が生まれるのか、今からこの秋が楽しみだ。

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