2018年11月09日
ラインナップが発表に「東京・春・音楽祭 2019」

10/29(月)にイベントの舞台となる東京は上野にて、実行委員長をはじめ、関係各位が登壇し「東京・春・音楽祭 2019」の概要発表会が開催された。春といえばこのフェスティバル、華やかで多彩なラインナップが一挙発表された。
<【写真左から】茅野雅弘氏(上野観光連盟 事務総長)/沢和樹氏(上野の山文化ゾーン連絡協議会 会長代行/東京藝術大学 学長)/樋口桂氏(東京文化会館 副館長)/鈴木幸一氏(東京・春・音楽祭実行委員会 実行委員会)/西川彰一氏(NHK交響楽団 演奏制作部長)/赤羽朋子氏(東京都交響楽団 常務理事・事務局長)/津村浩氏(読売日本交響楽団 常任理事・事務局長)>
2019年は「東京・春・音楽祭」の15周年となる記念すべき年となっており、2019年よりスタートする新たなプロジェクトや、会場の特徴にあわせたコンサートが過去最大規模で開催されるなど、注目どころが目白押しとなっている。美術館や博物館をはじめ、多くの文化施設が建ち並ぶ環境で行われるフェスティバルとあって、春の上野の魅力を芸術を通して表現、展覧会とのコラボレーション企画や<ナイトミュージアム>コンサートなど、クラシック音楽ファンにとどまらず、多くの芸術ファンの心をとらえることになるだろう。
2019年の開催に出演するNHK交響楽団は、前身の「東京オペラの森」から「東京・春・音楽祭」に名前を変えた年から毎年参加。普段オーケストラ・ピットに入ることもオペラ楽曲に力を入れることもないが故に、この年に1度の機会はオーケストラにとってとても刺激的だと語る。さらに2019年で8回目の参加となる東京都交響楽団は、名曲といわれながらも定期演奏会ではなかなか取り組みが難しい大曲に挑戦する。室内楽でもアンサンブルの魅力を伝えていきたいとコメントした。また、2019年が初参加となる読売日本交響楽団は、これまで春祭で演奏された数々のオペラ楽曲から名曲を集めて送るガラ・コンサートに加え、プッチーニの3部作にも出演を予定している。ドイツ・オペラへの出演が多いため、今回のイタリア・オペラへの出演はオーケストラにとって非常に有意義だと意欲を見せている。
「東京・春・音楽祭 2019」は、2019/3/15(金)~4/14(日)まで東京文化会館をはじめとする上野公園の各施設を拠点にて開催される。
「東京・春・音楽祭 2019」注目のラインナップ
リッカルド・ムーティ
「イタリア・オペラ・アカデミー in 東京」
巨匠リッカルド・ムーティによる若い音楽家たちのためのアカデミーがスタート。2015年から毎夏イタリア・ラヴェンナで開催されているアカデミーの、初の本格的な海外展開となる。2019年はヴェルディ歌劇《リゴレット》、2020年はヴェルディ歌劇《マクベス》、そして2021年にはヴェルディ歌劇《仮面舞踏会》を取り上げる予定。
初開催の今回は、指揮受講生と聴講生を募集、アカデミー初日にはムーティ自身による作品解説も行われる。
【作品解説】
リッカルド・ムーティによる《リゴレット》作品解説
開催日時:2019/3/28(木) 19:00
会場:東京文化会館 大ホール
指揮:リッカルド・ムーティ ほか
【公演情報】
リッカルド・ムーティ指揮 ヴェルディ《リゴレット》(演奏会形式/抜粋上演》
ヴェルディ:歌劇《リゴレット》
開催日時:2019/4/4(木) 19:00
会場:東京文化会館 大ホール
指揮:リッカルド・ムーティ
リゴレット:フランチェスコ・ランドルフィ
ジルダ:ヴェネーラ・プロタソヴァ
マントヴァ公爵:ジョルダーノ・ルカ
スパラフチーレ:アントニオ・ディ・マッテオ
マッダレーナ:ダニエラ・ピーニ
管弦楽:東京春祭特別オーケストラ ほか
子どものためのワーグナー
バイロイト音楽祭総監督カタリーナ・ワーグナーにより2009年に始められた子どものためのオペラ上演がドイツ国外で初開催。同氏監修のもと、バイロイト音楽祭デビューを飾ったばかりの金子美香をはじめ、豪華出演者が揃う。
曲を抜粋して台詞で話を繋ぐ、子どもたちを飽きさせない工夫が凝らされているバイロイト音楽祭で上演された作品が春の上野で上演される。春休みの小学生に贈る、ワーグナーを楽しむ貴重な音楽会。
【公演詳細】
子どものためのワーグナー《さまよえるオランダ人》(バイロイト音楽祭提携公演)
開催日時:2019/3/21(木・祝) 14:00、3/23(土) 11:00/14:00、3/24(日) 11:00/14:00
(各回約60分)
会場:三井住友銀行 東館 ライジング・スクエア1階 アース・ガーデン
指揮:ダニエル・ガイス
オランダ人:友清崇
ダーラント:斉木健詞
ゼンタ:田崎尚美
マリー:金子美香 他
管弦楽:東京春祭特別オーケストラ
15周年記念を祝う、ガラ・コンサート
2005年の《エレクトラ》から東京春祭ワーグナー・シリーズの数々まで、音楽祭の15年を彩ってきた名場面を集めたコンサート。オペラを知り尽くしたマエストロが読響と最高のソリストたちとお届けする祝祭の一夜となる。
【公演詳細】
The 15th Anniversary Gala Concert
チャイコフスキー:歌劇《エフゲニー・オネーギン》第3幕より ポロネーズ、R.シュトラウス:ひとりだ!なんと悲しいこと(歌劇《エレクトラ》より)、ヴェルディ:神にかけて誓う(オテロとイアーゴの二重奏)(歌劇《オテロ》第2幕より)、ワーグナー:楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第1幕への前奏曲、ワーグナー:はるかな国に(グラール語り)(歌劇《ローエングリン》第3幕より)、ワーグナー:我が子よ、いらっしゃいをお言い(ダーラントのアリア)(歌劇《さまよえるオランダ人》第2幕より) 他
開催日時:2019/4/12(金) 18:30
会場:東京文化会館 大ホール
指揮:フィリップ・オーギャン
ソプラノ:ミーガン・ミラー
メゾ・ソプラノ:エリーザベト・クールマン
テノール:ペーター・ザイフェルト
バリトン:ジョン・ルンドグレン
バス:アイン・アンガー
管弦楽:読売日本交響楽団
東京春祭ワーグナー・シリーズ
2010年から始まった、ワーグナーのオペラを毎年1作ずつ、演奏会形式で上演するシリーズ。4年がかりのプロジェクト ハルサイ[リング]を終え、新たに次のステージへと向かう。2019年は、20代のワーグナーが詩人ハイネの散文を基に作り上げた初期の傑作《さまよえるオランダ人》。世界の舞台で活躍するワーグナー歌手たち、NHK交響楽団が揃う、理想的なキャストによる舞台が披露される。
【公演詳細】
東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.10
《さまよえるオランダ人》(演奏会形式/字幕・映像付) ワーグナー:歌劇《さまよえるオランダ人》(全3幕)上演時間 約3時間(休憩1回含む)
開催日時:2019/4/5(金) 19:00、4/7(日) 15:00
会場:東京文化会館 大ホール
指揮:ダーヴィト・アフカム
オランダ人:ブリン・ターフェル
ダーラント:アイン・アンガー
ゼンタ:リカルダ・メルベート
エリック:ペーター・ザイフェルト
舵手:コスミン・イフリム 他
管弦楽:NHK交響楽団
合唱:東京オペラシンガーズ
15周年のフィナーレを飾る、シェーンベルク《グレの歌》
美しく壮大なシェーンベルクの初期の音楽は、ヤコブセンの散文につづられた悲しい愛の物語。2019年が日本・オーストリアの国交樹立150周年となることもあり、記念すべき上演でもある。大野×都響、オペラシンガーズ、最高のソリスト人という理想の組み合わせが、圧巻の演奏で15周年のフィナーレを飾る。
【公演詳細】
東京春祭 合唱の芸術シリーズ vol.6
シェーンベルク《グレの歌》
~後期ロマン派最後の傑作
シェーンベルク:グレの歌
指揮:大野和士
ヴァルデマール王:クリスティアン・フォイクト
トーヴェ:エレーナ・パンクラトヴァ
農夫:甲斐栄次郎
山鳩:藤村実穂子
語り手:フランツ・グルントヘーバー 他
管弦楽:東京都交響楽団
合唱:東京オペラシンガーズ

公演日 : | 2019/3/15(金)~2019/4/14(日) |
場所 : | 東京文化会館、東京藝術大学奏楽堂(大学構内)、旧東京音楽学校奏楽堂、上野学園石橋メモリアルホール、国立科学博物館、東京国立博物館、東京都美術館、国立西洋美術館、上野の森美術館、東京キネマ倶楽部 ほか |
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