2019年06月28日
藤田真央(ピアノ)が第16回チャイコフスキー国際コンクール第2位入賞

2019/6/17(月)~27(木)にロシアで開催された『第16回チャイコフスキー国際コンクール』ピアノ部門で藤田真央が第2位に入賞した。
『チャイコフスキー国際コンクール』は『エリザベート王妃国際音楽コンクール』『ショパン国際ピアノコンクール』と並び世界三大コンクールのひとつとされている。ヴァン・クライバーン、ウラディーミル・アシュケナージ、ミハイル・プレトニョフらを輩出しており、過去の日本人入賞者は上原彩子(第12回・2002年)、小山実稚恵(第7回・1982年)ら世界で活躍するピアニストが名を連ねる。
当コンクールは4年に一度開催され、「ピアノ」「ヴァイオリン」「チェロ」「声楽」に加えて今年から管楽器(木管楽器・金管楽器)部門が新設。木管楽器部門では第3位にアレッサンドロ・ベヴェラリ(東京フィルハーモニー交響楽団首席クラリネット奏者)が入賞している。
藤田真央は6/27(木)にモスクワ音楽院大ホールで行われたファイナルで、チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番とラフマニノフ:協奏曲第3番をワシリー・ペトレンコ指揮ロシア国立交響楽団と共演。予選から聴衆を魅了してきた彼は、ファイナルでも将来を期待させる輝かしい演奏を披露し今回の結果を掴んだ。
藤田真央 コメント
幸せな2週間でした。夢だったモスクワ音楽院ホールで3回も演奏できたこと、偉大な作曲家や演奏家の写真が飾ってある音楽院の部屋で一日中音楽と向き合えたこと、すべてが貴重な経験でした。
初めてのロシア。こんなにもたくさんの拍手と歓声をいただけるとは思ってもいませんでした。
道で声をかけてもらったり、ロシアの新聞に写真が載ったり、モスクワの方々に応援してもらえたことも、嬉しかったです。
またロシアに戻ってきて、もっと成長したMAOを聴いてもらいたいです。
時差のある中、夜遅くライブ配信を聴いてくださった世界中の皆さまにも、心から感謝申し上げます。スパシーバ!
10月には日本で優勝者のガラコンサートを開催。若き才能の響演に会場が沸くことだろう。藤田は10/4(金)公開の映画『蜜蜂と遠雷』で謎の少年・風間塵のピアノ演奏を担当。“実写化不可能”と言われた演奏シーンをどう表現するのか期待が高まる。
【第16回チャイコフスキー国際コンクール】の最終審査結果
◆ピアノ部門
第1位 アレクサンドル・カントロフ(フランス)
第2位 藤田真央(日本)、ドミトリー・シシキン(ロシア)
第3位 アレクセイ・メルニコフ(ロシア)、ケネス・ブロバーグ(アメリカ)、コンスタンチン・エメリャノフ(ロシア)
第4位 ティアンス・アン(中国)
第5位 該当なし
第6位 該当なし
◆ヴァイオリン部門
第1位 セルゲイ・ドガージン(ロシア)
第2位 マルク・ブシュコフ(ベルギー)
第3位 ドンユン・キム(韓国)
第4位 金川真弓(アメリカ)、アイレン・プリッチン(ロシア)
第5位 該当なし
第6位 ミラン・アル=アシァブ(チェコ)
◆チェロ部門
第1位 ズラトミール・ファング(アメリカ)
第2位 サンティアゴ・カノン=バレンシア(コロンビア)
第3位 アナスタシア・コベキナ(ロシア)
第4位 テグック・ムン(韓国)
第5位 イベイ・チェン(中国)
第6位 センヤ・エリーナ・ルムカイネン(フィンランド)
◆声楽部門<女声>
第1位 マリア・バラコヴァ(ロシア)
第2位 アイグリ・ヒスマトゥーリナ(ロシア)
第3位 マリア・モトルィギナ(ロシア)
第4位 アンゲリーナ・アフメドヴァ(ウズベキスタン)
◆声楽部門<男声>
第1位 アレクサンドロス・スタヴラカキス(ギリシャ)
第2位 ギホーン・キム(韓国)
第3位 ミグラン・アガジャニャン(ロシア)
第4位 アンクバヤール・エンクボルド(モンゴル)
◆管楽器/木管楽器部門
第1位 マトヴェィ・デョーミン(ロシア/フルート)
第2位 ジョイディ・スカーレット・ブランコ・ルイス(ベネズエラ/フルート)
第3位 アレッサンドロ・ベヴェラリ(イタリア/クラリネット)
第4位 ローラ・デスクール(フランス/バスーン)
第5位 二キータ・ワガノフ(ロシア/クラリネット)
第6位 ユリ・フローリアン・アレクサンダー・ヴァレンティン(ドイツ/オーボエ)
第7位 リヴィア・デュレバ(ハンガリー/フルート)
第8位 ソフィヤ・ヴィランド(ロシア/フルート)
◆管楽器/金管楽器部門
第1位 ユン・ゼン(中国/フレンチ・ホルン)、アレクセイ・ロビコフ(ロシア/トロンボーン)
第2位 フョードル・シャゴフ(ロシア/チューバ)
第3位 フェリックス・カミーユ・ジャン・デルヴォー(フランス/フレンチ ホルン)
第4位 エンリケ・ドス・サントス・コスタ(ポルトガル/チューバ)
第5位 アンセル・オウェン・ノリス(アメリカ/トランペット)
第6位 ペーター・ステイナー(イタリア/トロンボーン)
第7位 ハエ・リー・ユ(韓国/フレンチ ホルン)
第8位 ジャスラン・アブディカリコフ(カザフスタン/トランペット)
藤田真央(ピアノ)
Mao Fujita, Piano
1998年東京都生まれ。3歳からピアノを始める。
2019年6月、第16回チャイコフスキー国際コンクール、ピアノ部門にて第2位を受賞。審査では聴衆から熱狂的なスタンディング・オベーションで迎えられ、ネット配信を通じて世界中の注目の的となった。
2017年、弱冠18歳で第27回クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール優勝。併せて「青年批評家賞」「聴衆賞」「現代曲賞」の特別賞を受賞。
2016年には、故中村紘子氏が最後に審査員を務めた浜松国際ピアノアカデミーコンクールで第1位に輝くなど、国内外での受賞を重ねている。
初めてのリサイタルを2013年に開催。以降、国内はもとより、各地でリサイタル、オーケストラと共演している。
これまでに、オレグ・カエターニ、リッカルド・ミナーシ、小林研一郎、現田茂夫、飯森範親、大友直人、レイ・ホトダ、クリスティアン・ツァハリアス、リュー・ジア、東京都交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、ユタ交響楽団、ローザンヌ室内管弦楽団、マカオ管弦楽団等と共演。
ルール音楽祭、ショパン国際音楽祭(ポーランド)、アッシジ音楽祭(イタリア)、バート・ラガッツ次世代音楽祭(スイス)などの音楽祭に招待されリサイタルを行っている。また2018年夏にはヴェルビエ音楽祭にアカデミー生として参加した。
2018/2019シーズンは、「横浜市招待国際ピアノ演奏会」、Bunkamura 30周年記念企画「クラシック・ロシア by Pianos」、「トッパンホール ニューイヤーコンサート」などのガラ公演に出演した他、完売になったヤマハホールのリサイタルは「聴く喜びを生む 新星の美しい音色」と評された。
2018年10月には、スイス、並びにパリのルイ・ヴィトン財団主催New Generationシリーズに招かれ演奏。
2019年3月には、カーチュン・ウォン指揮/読売日本交響楽団とラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番、秋山和慶指揮/東京交響楽団とジョリヴェ:ピアノ協奏曲「赤道コンチェルト」を共演し、高い評価を得た。
今秋に公開される映画『蜜蜂と遠雷』では、風間塵役の演奏を担当することが発表され、話題になっている。
CDはナクソス・ジャパンから3枚リリース。
現在、特別特待奨学生として東京音楽大学3年 ピアノ演奏家コース・エクセレンスに在学し研鑽を積んでいる。

発売日 : | 2018/05/23 |
レーベル : | Naxos Domestic *cl* |
フォーマット : | CD |

発売日 : | 2015/09/16 |
レーベル : | Naxos *classic* |
フォーマット : | CD |

発売日 : | 2013/12/04 |
レーベル : | Naxos *classic* |
フォーマット : | CD |

発売日 : | 2019/02/26 |
レーベル : | Avi Music |
フォーマット : | CD |

発売日 : | 2018/11/28 |
レーベル : | Naxos Domestic *cl* |
フォーマット : | CD |
関連記事
-
ニュース2023/6/28
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が4年ぶりの来日!全国6都市全10公演を開催!!
世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、4年ぶりの来日公演が決定。今回の公演は、11月14日(火)から同月26日(日)まで全国6都市(高松、名古屋、姫路、大阪...
-
ニュース2023/2/22
東京の春の訪れを祝う国内最大級のクラシック音楽の祭典「東京・春・音楽祭2023」
桜咲く春の上野を舞台にした国内最大級のクラシック音楽の祭典「東京・春・音楽祭2023」が、2023年3月18日(土)から4月16日(日)まで開催される。既に発表済の有料公演に加え、...
-
ニュース2023/3/29
現代最高のショスタコーヴィチ指揮者ヴァシリー・ペトレンコ 待望の来日! 今の時代だからこそ ペトレンコのショスタコーヴィチ交響曲第8番の生演奏を体感しよう!
©Svetlana Tarlova 現在、イギリスの名門オーケストラのひとつロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務め、5月に同フィルとともに来日公演を行う指揮者ヴァシリ...
ユーザーコメント
コメントを投稿する