新日本フィルハーモニー交響楽団

©K.MIURA
©三浦興一

「一緒に音楽をやろう!」1972年、指揮者・小澤征爾のもと楽員による自主運営のオーケストラとして創立。97年、墨田区に移転。同年オープンのすみだトリフォニーホールを活動の本拠地とし、日常の練習と公演を行うという日本初の本格的フランチャイズを導入。その後開催されたロストロポーヴィチによる「ショスタコーヴィチ・フェスティヴァル」や井上道義指揮の「マーラー・ツィクルス~交響曲全曲演奏会~」などで高い評価を得る。定期演奏会、特別演奏会のほか、地元の学校体育館や小中学校の音楽授業、各種施設を訪れるなど、地域に根ざした演奏活動も精力的に行っているのが特徴的。

99年、小澤征爾が桂冠名誉指揮者に就任。

2003年から13年までクリスティアン・アルミンクが音楽監督を務め、06年『火刑台上のジャンヌ・ダルク』で第3回三菱信託音楽賞奨励賞、09年『七つの封印を有する書』で第18回三菱UFJ信託音楽賞受賞(以上アルミンク指揮)。またハイドン没後200年にあたる同09年の2月、フランス・ブリュッヘン・プロデュースによる『ハイドン・プロジェクト』を開催、絶賛を博し第22回ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞。11年2月には続編となる『ベートーヴェン・プロジェクト』で再び高い評価を獲得した。

 2010/2011シーズンより、Music Partner of NJPとしてダニエル・ハーディングが指揮者陣に加入。その後、2013/2014シーズンより、ドイツ人指揮者インゴ・メッツマッハーがConductor in Residenceに就任(~15年8月)、ハーディングとの二頭体制によるプログラムが話題を呼んだ。また、11年と12年に中国ツアー、14年には韓国ツアーを行い現地で高い評価を得る。

16年9月(2016/2017シーズン)、ドイツの歌劇場で研鑽を積んだ指揮者・上岡敏之が音楽監督に就任。それに先立ち15年4月からはアーティスティック・アドヴァイザーを務めた。上岡敏之音楽監督との録音は、就任前の『マーラー:交響曲第1番「巨人」』、音楽監督就任公演である『R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」/交響詩「英雄の生涯」』が、オクタヴィアよりリリースされている。

このほか、04年夏からは音楽家・久石譲と新プロジェクト「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」を立ち上げたほか、楽員の自主的な発案「室内楽シリーズ」を始めいずれも高い評価と人気を得ている。また、久石譲とのコラボレーションとして映画『千と千尋の神隠し』(02年公開)『ハウルの動く城』(04年公開)、『崖の上のポニョ』(08年公開)の管弦楽を担当した。

 

公式ウェブサイト:https://www.njp.or.jp/

公式ツイッター:@newjapanphil

公式Facebook:/newjapanphil

公式Instagram: /newjapanphil

指揮者

  • 新日本フィルハーモニー交響楽団 上岡敏之

    音楽監督

    上岡敏之 Toshiyuki Kamioka

    東京藝術大学でマルティン・メルツァーに指揮を師事し、作曲、ピアノ、ヴァイオリンも並行して学ぶ。後に、ロータリー国際奨学生としてハンブルク音楽大学に留学し、クラウスペーター・ザイベルに指揮を師事。キール市立劇場ソロ・コレペティトール及びカペルマイスターとして歌劇場でのキャリアを開始。ヘッセン州立歌劇場音楽総監督、北西ドイツ・フィル首席指揮者、ザールランド州立歌劇場音楽総監督、ヴッパータール市立歌劇場インテンダント兼音楽総監督等を歴任。手兵ヴッパータール響とは二度の日本ツアーも大成功させた。2016年9月より新日本フィルの第4代音楽監督に就任。また、コペンハーゲン・フィル首席指揮者、ザールブリュッケン音楽大学指揮科正教授も務める。2007年第15回渡邉暁雄音楽基金 音楽賞・特別賞、2014年第13回齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。就任以来、新日本フィルとのCDをオクタヴィア・レコードより継続的にリリース。

    2018年8月、5枚目となる最新盤「チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』ほか」をリリースし、好評を博している。

  • 新日本フィルハーモニー交響楽団 小澤征爾
    ©Shintaro Shiratori

    桂冠名誉指揮者

    小澤征爾 Seiji Ozawa

    1935年、中国のシャンヤン(旧奉天)生まれ。幼いころからピアノを学び、成城学園中学校を経て桐朋学園で齋藤秀雄に指揮を学んだ。

    1959年秋、ブザンソン指揮者コンクールで第1位を獲得。当時ボストン響の音楽監督であり同コンクールの審査員であったシャルル・ミュンシュに翌夏タングルウッドに招かれ、クーセヴィツキー賞を獲得。

    カラヤン、バーンスタインに師事した後、シカゴ響のラヴィニア・フェスティバル音楽監督、トロント響、サンフランシスコ響の音楽監督を歴任し、1973年にボストン交響楽団の第13代音楽監督に就任(タングルウッド音楽祭芸術監督は1970年より)、アメリカのオーケストラ史上でも異例の29年という長期にわたってその任を務め、世界最高のオーケストラの一つとの評価を確立した。さらに2002年秋から2010年春までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた。

    ヨーロッパでの評価と人気は絶大なものがあり、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、パリ・オペラ座など世界的オーケストラ・歌劇場で定期的に出演。中国とは1978年に中国政府の公式招待による訪中以来、度々意義深い音楽・文化交流を果たしている。

    日本においては、1972年に齋藤秀雄、山本直純、旧・日本フィルを脱退した楽団員らとともに新日本フィルハーモニー交響楽団を創設、数多くの名演を残したほか故・ロストロポーヴィチやポリーニ、アルゲリッチ、ノーマンといった世界的アーティスト達との出会いをつくった。1985年から始めたコンサート・オペラ形式での上演は現音楽監督アルミンク指揮によるコンサート・オペラの原型となっている。また1990年から定期的な本格オペラ公演<小澤オペラ・シリ-ズ>を全10回開催。また1998年長野五輪のために世界の国歌を録音した(PHCP-11033)。海外公演では香港公演(1973)、ニューヨーク国連本部での「国連デー」の演奏と続くアメリカ・欧州公演(1974)、欧州公演(1985)、故ロストロポーヴィチとの日露親善・ロシア公演(1998)、日中友好30周年記念・中国公演(2002)を実現。1999年より同桂冠名誉指揮者に就任、以後も定期的に共演を続けている。

    このほか1984年に齋藤秀雄没後10周年記念公演をきっかけにサイトウ・キネン・オーケストラを設立、1992年に国際的音楽祭“サイトウ・キネン・フェスティバル松本”へと発展させた。1990年に設立された水戸室内管弦楽団の活動に参加、2013年4月より水戸芸術館館長兼 同管弦楽団総監督を務める。また、2000年からは若い音楽家の教育を目的に、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトを開始。

    主な受賞歴として2007年ウィーン国立歌劇場名誉会員への選出、2008年フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章オフィシエの授与、フランス芸術アカデミー外国人会員(正会員)への選出、日本での文化勲章受章など。2011年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した。

  • 新日本フィルハーモニー交響楽団 久石譲
    ©Kazumi Kurigami

    新日本フィル・ワールド・ドリーム・ オーケストラ音楽監督

    久石譲 Joe Hisaishi

    国立音楽大学在学中よりミニマルミュージックに興味を持ち、現代音楽の作曲家として出発。1984年の映画「風の谷のナウシカ」以降、「となりのトトロ」など宮崎駿監督の9作品の音楽を担当するほか、北野武監督「HANA-BI」、滝田洋二郎監督「おくりびと」、李日相監督「悪人」など数々の日本映画音楽を手掛けた。2001年には自らも映画監督としてデビューを果たした「Quartet カルテット」を製作。音楽・共同脚本をも手掛けた本作品は、日本初の本格的な音楽映画として、モントリオール映画祭のワールドシネマ部門正式招待作品に選ばれた。

    ピアノソロや室内楽、オーケストラなど演奏活動も国内外問わず精力的に行っており、2004年にはカンヌ国際映画祭オープニングセレモニーでバスター・キートンの無声映画「The General」のフィルムコンサートを行った。同年7月、新日本フィルハーモニー交響楽団と「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」(W.D.O.)を結成し、初代音楽監督に就任。2008年8月、「久石譲in武道館-宮崎アニメと共に歩んだ25年間-」では管弦楽と混声合唱・児童合唱、吹奏楽、マーチングバンドを含む総勢1200名の大規模編成を指揮・ピアノ共演し大いなる成功に導いた。2010年アジア・オーケストラツアーでは10都市16公演を敢行。

    1981年「MKWAJU」から2010年「Melodyphony」まで多数のソロアルバムをリリース、作曲だけでなく指揮・演奏・プロデュースをも手掛け、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを確立する。2009年から指揮者としても本格的な活動を開始。「久石譲クラシックス・シリーズ」では、積極的にクラシック音楽を取り上げ、ライヴ盤「JOE HISAISHI CLASSICS」としてアルバム化。近年、本名の「藤澤守」名義による新作も発表するなど、その活動は留まることを知らない。

    国内ではこれまでに数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ数々の賞を受賞。海外でも音楽監督を務めた韓国映画「トンマッコルヘようこそ」や中国映画「おばさんのポストモダン生活」で各国の最優秀音楽賞を受賞。2009年紫綬褒章を受賞。

今月の公演

特集記事