新日本フィルハーモニー交響楽団

©T.tairadate

1972年、小澤征爾、山本直純の「一緒に音楽をやろう!」という掛け声の下、自主運営のオーケストラとして創立。1997年、墨田区に移転。すみだトリフォニーホールを本拠地とし、日常の練習と公演を行うという日本初の本格的フランチャイズを導入。定期演奏会や特別演奏会の他、墨田区の学校の音楽授業、鑑賞教室、福祉施設等での演奏活動等、地域に根ざした演奏活動も精力的に行っている。

1999年、小澤征爾が桂冠名誉指揮者に就任、歴代の指揮者には、初代音楽監督・小泉和裕(1975年~1979年)、第2代音楽監督・井上道義(1983年~1988年)、第3代音楽監督・クリスティアン・アルミンク(2003年~2013年)、第4代音楽監督・上岡敏之(2016年~2021年)。その他、ダニエル・ハーディングがMusic Partner of NJP(2010年~2016年) 、インゴ・メッツマッハーがConductor in Residence(2013年~2015年)を務めた。新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラの音楽監督に久石譲(2004年~)、また新日本フィルのComposer in Residence and Music Partner(2020年~)も歴任している。

受賞歴に2006年第3回三菱信託音楽賞奨励賞、2009年第18回三菱UFJ信託音楽賞、同年第22回ミュージック・ペンクラブ音楽賞等。

佐渡裕が2023年4月より第5代音楽監督として決定、それに先立ち、2022年4月よりミュージック・アドヴァイザーに就任している。

創立50周年を迎えた2022/2023シーズンは、様々な記念演奏会を開催、定期演奏会には新日本フィルと深い絆を持つ指揮者たちが名を連ねる。

 

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指揮者

  • ©Peter Rigaud

    音楽監督(2023年4月就任)/ミュージック・アドヴァイザー

    佐渡裕 Yutaka Sado

    京都市立芸術大学卒業。故レナード・バーンスタイン、小澤征爾らに師事。1989年ブザンソン指揮者コンクール優勝。これまでパリ管弦楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ケルンWDR交響楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団等欧州の一流オーケストラに多数客演を重ねている。現在オーストリアのトーンキュンストラー管弦楽団音楽監督、兵庫県立芸術文化センター芸術監督、シエナ・ウインド・オーケストラの首席指揮者を務める。CDリリースは多数あり、最新盤はトーンキュンストラー管弦楽団を指揮した17枚目のCD「ブラームス:交響曲第2番/ハイドンの主題による変奏曲」を2021年8月にリリース。著書に「僕はいかにして指揮者になったのか」(新潮文庫)、「棒を振る人生~指揮者は時間を彫刻する~」(PHP文庫/新書)など。

    2022年4月より新日本フィルハーモニー交響楽団ミュージック・アドバイザーを務めており、23年4月には同楽団音楽監督に就任予定。

    オフィシャルファンサイト:http://yutaka-sado.meetsfan.jp  

  • 新日本フィルハーモニー交響楽団 小澤征爾
    ©Shintaro Shiratori

    桂冠名誉指揮者

    小澤征爾 Seiji Ozawa

    1935年、中国のシャンヤン(旧奉天)生まれ。幼いころからピアノを学び、成城学園中学校を経て桐朋学園で齋藤秀雄に指揮を学んだ。

    1959年秋、ブザンソン指揮者コンクールで第1位を獲得。当時ボストン響の音楽監督であり同コンクールの審査員であったシャルル・ミュンシュに翌夏タングルウッドに招かれ、クーセヴィツキー賞を獲得。

    カラヤン、バーンスタインに師事した後、シカゴ響のラヴィニア・フェスティバル音楽監督、トロント響、サンフランシスコ響の音楽監督を歴任し、1973年にボストン交響楽団の第13代音楽監督に就任(タングルウッド音楽祭芸術監督は1970年より)、アメリカのオーケストラ史上でも異例の29年という長期にわたってその任を務め、世界最高のオーケストラの一つとの評価を確立した。さらに2002年秋から2010年春までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた。

    ヨーロッパでの評価と人気は絶大なものがあり、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、パリ・オペラ座など世界的オーケストラ・歌劇場で定期的に出演。中国とは1978年に中国政府の公式招待による訪中以来、度々意義深い音楽・文化交流を果たしている。

    日本においては、1972年に齋藤秀雄、山本直純、旧・日本フィルを脱退した楽団員らとともに新日本フィルハーモニー交響楽団を創設、数多くの名演を残したほか故・ロストロポーヴィチやポリーニ、アルゲリッチ、ノーマンといった世界的アーティスト達との出会いをつくった。1985年から始めたコンサート・オペラ形式での上演は現音楽監督アルミンク指揮によるコンサート・オペラの原型となっている。また1990年から定期的な本格オペラ公演<小澤オペラ・シリ-ズ>を全10回開催。また1998年長野五輪のために世界の国歌を録音した(PHCP-11033)。海外公演では香港公演(1973)、ニューヨーク国連本部での「国連デー」の演奏と続くアメリカ・欧州公演(1974)、欧州公演(1985)、故ロストロポーヴィチとの日露親善・ロシア公演(1998)、日中友好30周年記念・中国公演(2002)を実現。1999年より同桂冠名誉指揮者に就任、以後も定期的に共演を続けている。

    このほか1984年に齋藤秀雄没後10周年記念公演をきっかけにサイトウ・キネン・オーケストラを設立、1992年に国際的音楽祭“サイトウ・キネン・フェスティバル松本”へと発展させた。1990年に設立された水戸室内管弦楽団の活動に参加、2013年4月より水戸芸術館館長兼 同管弦楽団総監督を務める。また、2000年からは若い音楽家の教育を目的に、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトを開始。

    主な受賞歴として2007年ウィーン国立歌劇場名誉会員への選出、2008年フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章オフィシエの授与、フランス芸術アカデミー外国人会員(正会員)への選出、日本での文化勲章受章など。2011年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した。

  • 新日本フィルハーモニー交響楽団 久石譲
    ©Kazumi Kurigami

    新日本フィル・ワールド・ドリーム・ オーケストラ音楽監督

    久石譲 Joe Hisaishi

    国立音楽大学在学中よりミニマルミュージックに興味を持ち、現代音楽の作曲家として出発。1984年の映画「風の谷のナウシカ」以降、「となりのトトロ」など宮崎駿監督の9作品の音楽を担当するほか、北野武監督「HANA-BI」、滝田洋二郎監督「おくりびと」、李日相監督「悪人」など数々の日本映画音楽を手掛けた。2001年には自らも映画監督としてデビューを果たした「Quartet カルテット」を製作。音楽・共同脚本をも手掛けた本作品は、日本初の本格的な音楽映画として、モントリオール映画祭のワールドシネマ部門正式招待作品に選ばれた。

    ピアノソロや室内楽、オーケストラなど演奏活動も国内外問わず精力的に行っており、2004年にはカンヌ国際映画祭オープニングセレモニーでバスター・キートンの無声映画「The General」のフィルムコンサートを行った。同年7月、新日本フィルハーモニー交響楽団と「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」(W.D.O.)を結成し、初代音楽監督に就任。2008年8月、「久石譲in武道館-宮崎アニメと共に歩んだ25年間-」では管弦楽と混声合唱・児童合唱、吹奏楽、マーチングバンドを含む総勢1200名の大規模編成を指揮・ピアノ共演し大いなる成功に導いた。2010年アジア・オーケストラツアーでは10都市16公演を敢行。

    1981年「MKWAJU」から2010年「Melodyphony」まで多数のソロアルバムをリリース、作曲だけでなく指揮・演奏・プロデュースをも手掛け、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを確立する。2009年から指揮者としても本格的な活動を開始。「久石譲クラシックス・シリーズ」では、積極的にクラシック音楽を取り上げ、ライヴ盤「JOE HISAISHI CLASSICS」としてアルバム化。近年、本名の「藤澤守」名義による新作も発表するなど、その活動は留まることを知らない。

    国内ではこれまでに数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ数々の賞を受賞。海外でも音楽監督を務めた韓国映画「トンマッコルヘようこそ」や中国映画「おばさんのポストモダン生活」で各国の最優秀音楽賞を受賞。2009年紫綬褒章を受賞。

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