2020年09月15日

はじめてのクラシック ~ ヴァイオリンの名曲5選

はじめてのクラシック ~ ヴァイオリンの名曲5選

はじめてのクラシックでは、クラシック音楽入門としておすすめの曲をご紹介!
前回に引き続き、ヴァイオリンの名曲をお届けします。今回は協奏曲以外から、誰もが一度は聴いたことがありそうな「超」が付くほどの有名曲・定番曲ばかりをピックアップしました。まだまだ暑い日が続きますが、ヴァイオリンの優雅な音色、深みやコクのあるメロディに耳を傾ければ、秋の気配をちょっぴり感じることもできそうです。

※記事の中でご紹介しているCD、DVD、Blu-rayなどの商品には、動画内の演奏は収録されておりません。


 

1. マスネ / タイスの瞑想曲

オペラの代表的な作曲家ジュール・マスネが書いた歌劇『タイス』、その第2幕第1場と第2場の間奏曲「タイスの瞑想曲」。冒頭のメロディを聴けばピンとくる方も多いはず。「タイタニック」をはじめ、数々の映画やテレビCMなどで使用されている超有名曲です。『タイス』は、娼婦タイスと修道僧アタナエルとの恋物語を描いたオペラ。目の前に神々しい光が差し込むかのような崇高でたおやかなメロディは、堕落した娼婦稼業から足を洗い、聖なる信仰の道に入ろうとするタイスの心の移り変わりを描いています。豊かな低音、伸びのある高音と、ヴァイオリン本来の音がよく響くように作られた一曲と言えるでしょう。

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ア・ラ・カルト~ツィゴイネルワイゼン、タイスの瞑想曲
ア・ラ・カルト~ツィゴイネルワイゼン、タイスの瞑想曲
パールマン、L. フォスター&アビー・ロード・アンサンブル
発売日 : 2015/09/25
レーベル : Warner Classics
フォーマット : CD

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2. サラサーテ / ツィゴイネルワイゼン

スペイン生まれのヴァイオリニスト、サラサーテが、元々はヴァイオリンと管弦楽のために書いた作品で、演奏難度の高い曲としても知られています。「ジプシー」という意味を持つ表題どおり、ハンガリーのジプシー音楽や民謡を採り入れた哀感漂うメロディがとても印象的。「タイスの瞑想曲」同様、こちらも数々の映画、テレビドラマ、CMなどで頻繁に使われており、中でも異色なのが、和製ヌーヴェルヴァーグの筆頭・鈴木清順監督による1980年の映画、その名も『ツィゴイネルワイゼン』。内田百閒の小説「サラサーテの盤」をベースにした奇怪で幻想的なストーリーと、劇中に妖しく響く「ツィゴイネルワイゼン」との調和はユニークにして絶妙!

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ツィゴイネルワイゼン~ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン
ツィゴイネルワイゼン~ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン
ハイフェッツ
発売日 : 2016/12/07
レーベル : ソニーミュージック
フォーマット : Blu-spec CD 2

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3. サン=サーンス / 序奏とロンド・カプリチオーソ

前掲のサラサーテに献呈された、フランスの作曲家サン=サーンスによる作品。ゆったりとした序奏に続いて展開する情熱的でリズミカルなロンド(輪舞曲)は、サラサーテの出身地であるスペインをイメージして書かれたと言われています。高速で細かく刻まれた一連のスタッカートや目まぐるしく変わるテンポなど、ヴァイオリンの技巧がふんだんに盛り込まれた難易度の高い曲としても有名ですが、その華やかでドラマチックな音楽性は多くの演奏家に愛され続け、ハイフェッツ、フランチェスカッティ、グリュミオーといったヴィルトゥオーゾたちによって弾き継がれています。

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ヴァイオリン協奏曲第3番、序奏とロンド・カプリチオーソ、ハバネラ
ヴァイオリン協奏曲第3番、ハバネラ、他
アルテュール・グリュミオー、マニュエル・ロザンタール&ラムルー管弦楽団
発売日 : 2019/12/04
レーベル : ユニバーサル ミュージック
フォーマット : CD

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4. パガニーニ / 『24のカプリース』第24番 イ短調

イタリアのヴァイオリニスト、ニコロ・パガニーニは、魂を売った代償としてその尋常ならざるテクニックを手に入れ、「悪魔に魂を売った男」とウワサされたことでも知られる超絶技巧の演奏家。そんなパガニーニの、ヴァイオリン技巧の粋を集めたような「24のカプリース(奇想曲)」は、演奏技術、作風いずれにおいても当時かなりエッジの効いた革新的な曲として、またステージでの ”エンタメ意識の高い” パフォーマンスと相まってヨーロッパ中を熱狂させたそうです。特に終曲の第24番 イ短調のインパクトは絶大で、「ピアノ界のパガニーニ」を目指したリストをはじめ、ショパン、シューマン、シューベルト、ブラームス、ラフマニノフなど数多くの音楽家に影響を与えることになりました。

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24のカプリース
24のカプリース
五嶋みどり
発売日 : 2016/12/07
レーベル : ソニーミュージック
フォーマット : Blu-spec CD 2

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5. クライスラー / 愛の喜び

ヴァイオリンの帝王フリッツ・クライスラーの代表作「愛の喜び」は、親しみやすいヴァイオリンの名曲として真っ先に挙げられる一曲ではないでしょうか。愛のぬくもりを享受しながら、まるでバラ色の人生を謳歌するかのように弾むメロディ。優雅に廻るウィンナワルツのリズム。あらゆるしがらみから解放された至福のひとときが流れていきます。同じくクライスラーが書いた「愛の悲しみ」「美しきロスマリン」と並び、ヴァイオリンの魅力を最大限に引き出す曲として、ヴァイオリンリサイタルのアンコールピースでもたびたび演奏されています。

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ウィーン奇想曲~クライスラー名曲集
ウィーン奇想曲~クライスラー名曲集
アイザック・スターン、フランツ・リスト室内管弦楽団
発売日 : 2016/09/07
レーベル : ソニーミュージック
フォーマット : CD

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