2019年10月31日
宮田大(チェロ)~ひびクラinterview

日本人として初めてロストロポーヴィチ国際コンクールで優勝するなど、世界を股にかけた活動を繰り広げるチェロ奏者・宮田大さんにインタビュー。10/30に発売された待望の初コンチェルト録音作品『エルガー:チェロ協奏曲/ヴォーン=ウィリアムズ:暗愁のパストラル』のことから、エルガーの「チェロ協奏曲」への思い、愛器ストラディバリウス、水戸室内管弦楽団のことまで、たっぷりと語っていただきました。
ー 10/30に発売されたアルバム『エルガー:チェロ協奏曲/ヴォーン=ウィリアムズ:暗愁のパストラル』。まずは、なぜ今回エルガーの「チェロ協奏曲」を採り上げようということになったのかをお聞かせいただけますか。
元々は、純粋にエルガーの「チェロ協奏曲」を弾きたいというところからはじまり、であればせっかくなので、本場イギリスのオーケストラ(BBCスコティッシュ交響楽団)、そしてその首席指揮者でいらっしゃるトーマス・ダウスゴーさんの演奏でやってみようかということで、彼らの本拠地であるグラスゴーでレコーディングを行ないました。
とはいえ、これまでチェロ協奏曲といえば、僕の中ではドヴォルザークを演奏する機会が一番多かったんです。コンクールの受賞者コンサートなど、自分のターニングポイントとなる演奏会では、ほとんどと言っていいほどドヴォルザークを演奏していました。
ー 一方で、エルガーの「チェロ協奏曲」も演奏会で頻繁に採り上げられていましたよね。
今まで100回以上は演奏していますが、ここ最近ようやく自分の言葉としてエルガーの魅力を伝えることができるようになったと感じていて、それこそ弾き始めた当初は、お客さんもぽかーんとしながら拍手をしていたんです(笑)。僕が、エルガーの良さを伝えきれていなかったんですよね。
でも、だんだん演奏を重ねるにつれて、自分の人生における経験や様々な感情などが曲の中にうまくミックスされていくようになった。つまり、自分の言葉として自信を持って表現できるようになり、それによって、お客さんの反応も全然変わってきました。感動して泣いていらっしゃる方を見かけたりすると、あぁ、この曲はやっぱり録音して残しておきたいなと思うようになったんです。
ー 宮田さんといえば、ドヴォルザークの「チェロ協奏曲」やチャイコフスキー「ロココの主題による変奏曲」のイメージが強いという方も多いと思うのですが、その中でこの「チェロ協奏曲」に対しての率直な思いというのは?
これはドヴォルザークにも同じことが言えるのですが、やっぱりテクニック云々ではなく、自分の心の中が自然に作用して表現される音楽なんだなと思います。高揚して心臓の鼓動が速くなれば、それに伴いテンポが上がり、逆に気分が落ち着いてきたら、ゆったりとしたテンポになり、少しずつ目の前の情景が開けてくるといったように、自分の感情や心持ちひとつで演奏の表情が変わってくる。だから、毎回演奏するたびに、この曲に対してありとあらゆるイメージ、カラー、感情のヴァリエーションが生まれてきました。
それこそこの曲に向き合うまでは、「今日はどういう演奏をしようかな」「こんな風に弾こうかな」といったように、ともすると頭で演奏会をしがちだったんですが、今は、画家の真っ白なパレットのように、無心になって何もないまっさらな状態から舞台に上がり、そのときどきの自分の感情に身を委ねながら色付けをして物語を編むように演奏することができるようになった。そういう意味では、自分の中に変化を与えてくれた曲のひとつなんです。
ー 初共演となるBBCスコティッシュ交響楽団や指揮者のトーマス・ダウスゴーさん。実際に演奏やレコーディングをされてみていかがでしたか?
オーケストラに対するリスペクトもありましたし、なにより指揮者のダウスゴーさんとの相性がすごく良かった。彼はチェロを愛している方なので、録音前日のリハや指揮者とのリハでもたっぷりと時間をとっていただき、僕自身が弾きたい音を対話として感じ取りながら、オーケストラと共にそれを増幅させて表現してくださいました。まるで間口の広い大きなお茶わんみたいになっていただいて、そこで自分が安心して自由に泳いでいたという感じですね(笑)。
実際レコーディングは2日間だけだったのですが、逆にそれが良い緊張感につながったというか、僕はもちろん、オケも指揮者もみんなが、リハを含めて常にスイッチをオンにした状態で演奏していたので、本当に何度も演奏会をしたような心地よい疲労感とひとしおの達成感がありました。
ー 2日間… かなりタイトなスケジュールですね。
実は録音初日、午前中に3時間ぶっ通しでレコーディングを行なったんですが、緊張や時差ボケもあって、なかなかスイッチが入らず、みんなから置いて行かれている感覚があったんです。前日のダウスゴーさんとのリハはかなりうまくいったんですが・・・ その日は、気持ちを込めて演奏すればするほど、ほぼ裏目に出るという負のループにハマってしまいまして(苦笑)。
まぁでも、そういった中で何度もやっていると、頭で考える暇もなくなってくるというか、レコーディングしていること自体忘れて、誤解を恐れずに言えば「もうどうにでもなれ」と(笑)。とにかく今は、自分の役目としてひたすら最高の演奏をするしかないと集中することで、なんとか良いものを残すことができた。そんな感じで、なかなかスイッチが入らなかったというのが大変でしたね。
ー ピアノ録音のときとはまた異なる緊張感?
ピアノの場合は、長年一緒にやっているジュリアン・ジェルネというピアニストとのレコーディングになるので、阿吽の呼吸というか、お互いを知り尽くしている間柄ですから。二人で採用テイクを決めたり、演奏を都度チェックして話し合ったりと。なので、今回だいぶ勝手が違いましたね。オーケストラと一緒に弾き続けて、それをコロムビアさんのディレクターとプロデューサーの方につぶさに確認してもらうという作業でしたから。逆に言うと、常に弾いている状態、常にスイッチが入っている状態でいることができたというのが良かったんだと思います。
ー 協奏曲の録音も今回が初となりますよね。これまで演奏会では何度もやられていましたが、ここへきて初めて音源に残すということについては色々と思案したり試行錯誤した部分もあったのではないですか。
おっしゃるとおり、僕自身あまり音源に残すということにこだわりはありませんでした。というのも、レコーディングをするとなったときに、どうしても「音程が外れないようにしよう」「良い音を出そう」と考えてしまい、演奏家として演奏が後追いになってしまい、それによって音楽がリアルタイムに進化していかないような気がしていたからなんです。
ただ今回に関しては、リハも含めて素晴らしいオーケストラと、本番の演奏会のようなレコーディングを重ねていくことによって、そういったことすらも忘れて無我の境地にたどり着いたかのような演奏をすることができた。それによって、わずかな音程のバラつきがあったとしても、美しさとの対比として、プラスとマイナスの創造的なバランス要素として、あるいはちょっとした味として、それがCDとして残ってもいいんだという自信につながりました。
もうひとつは、今回コロムビアさんに制作に入っていただいたことが大きいと思います。今までは編集やテイク選びも自分で行なっていたんですが、ただどうしても、「安定したもの」「世に出て恥ずかしくないもの」という基準で選んでしまうため、挑戦的な演奏が残らないというか・・・ そういう部分で、今回コロムビアさんが採用テイクを第三者の目線で選んでくれたというのは、自分の中ではすごく革新的なことで、音楽的にも精神的にもまたひとつステップアップできたのかなと思います。
ー 実際、今回の録音を聴かせていただいたのですが、エルガーの「チェロ協奏曲」はかなり低音の効いた重厚感のある出だしで。
エルガーの挫折や苦悩は、あの出だしのカデンツァに集約されていると思っています。役者が舞台に登場するときに、先が見えない人生を表現するかのように、すり足で重たく出てくるみたいな。そこから聴き覚えのあるメロディがどこからともなく流れてきて。そういったストーリーやイメージのようなものが自分の中にはっきりとありました。
軽く弾いている4楽章で再現される冒頭のカデンツァとの対比だったり、その直前で一筋の光が差し込んでくるようなところだったり、一般的に最初はとっつきづらいと言われがちな曲なんですが、聴いている方それぞれの人生に当てはめて聴いていただけたら、より一層この曲への理解が深まるんじゃないかなと。そうなったら僕としてもうれしいですね。
ー もう1曲は、ヴォーン=ウィリアムズの「暗愁のパストラル」。同じくイギリスの作曲家ということもあり、やはりエルガーからの流れを意識してと。
この曲には、エルガーと共通するエレジー的な要素があるんですよね。さらに「チェロ協奏曲」の3楽章とのちょっとした対比にもなったりと。
あとは、完成度が高い曲ではあるんですが、比較的マイナーな曲なので、みなさんへの紹介という意味合いも含めて。曲の尺が12~13分ということで、どうしてもオーケストラとの共演では使いにくいんです。アンコールでは長すぎるし、逆に本編では短すぎる。そういうこともあって、おそらく今後も生で聴く機会はなかなかないだろうなと思いレコーディングすることにしました。
ー ここで少し質問の内容を変えまして、楽器についてお伺いしたいのですが、今使っていらっしゃるのはストラディバリウスで、以前は齋藤秀雄先生が愛用されていたパオロ・アントニオ・テストーレでしたよね。テストーレは結構どなたも鳴らすのに苦労していたのに、宮田さんは当時すごくきれいに鳴らしていたので驚きました。
テレストーレを使っていたのは6~7年ほど前になると思います。ちょっとヴィオラ的な音がする楽器で、その派手さがないところがとても哀愁あふれていて良かったんです。ただ、協奏曲のリハーサルなどでごりごり弾き過ぎてしまうと、本番ではだんだんと音が収束してきてしまう。耳をそばだてていれば、わりとしっかり音が拾えるんですが、逆に完全に陶酔しながら弾いていたりすると、自分の音を逃しちゃったり。かなり難しい楽器でしたね。
ストラディバリウスに関しては、華やかになるときとそうじゃないときの差が大きいかな。やっぱり楽器の鳴りは湿度次第。ちょうど今日本は季節柄湿気ているから、あらゆる楽器の中でも特にチェロが一番鳴らない時期なんですよね。だけど、レコーディングしたイギリスは乾燥していたので、とても良いコンディションで弾くことができました。
ー 宮田さんの音色は、艶やかで、しっとりしていて、それでいて伸びがある。チェロという楽器の持つすばらしい音色すべてが凝縮されていると思います。その上、ムダな音が一切ない。
そう言っていただけるとうれしいです。ただ、ムダと捉えられがちな音も含めて、すべての音を感じ取れる状態でいることは意識しています。それは演奏家としての表現を最大限に引き出すために重要なことだと思うんですよ。音色というよりは、音符で感じるというか。休符にしてもその空間を作るために必要なものですからね。例えば、こうして会話をしているときに、なかなか話の核心にふれず、前置きがやたら長い人とかいらっしゃるじゃないですか(笑)。それは一見ムダ話のように聞こえるかもしれないけど、それが伏線となって話のオチにしっかりつながっていくパターンだってあるわけで。そういった感覚に近いかもしれないですね。
Tシャツを楽器カバーにアレンジ! 宮田さんの使用楽器 A.ストラディヴァリウス“シャモニー(Cholmondeley)”。
ー 宮田さんは、ソロでの活動と並行して、サイトウ・キネン・オーケストラに参加したり、水戸室内管弦楽団の一員として活動されたりしていますが、そのあたりのこともお聞かせいただけますか。
水戸は、チェロが4人しかいないので、ひとりひとりの役割がかなり多いんですよ(笑)。あとは何と言っても、大先輩の原田禎夫さんがいてくださるのがすごく心強い。僕にとって、カルテットの師匠でもあるので。禎夫さんの隣でピチカートのやり方や呼吸の仕方などを勉強しています。
僕も30代を迎えて、楽団の中では中堅の世代になってきたので、禎夫さんのような年上の先生方とこれまで以上に交流の機会が増えてくるのはすごく楽しみですね。やっぱり最近は、教えてもらう機会がだんだんと少なくなっているので。そういう意味でも、水戸やサイトウ・キネンはすごくありがたい存在。先生方に教えていただくことによって、今、自分がどういうコンディションなのか? 演奏し過ぎて少し疲れているのかな? まだ充電が足りないんじゃないかな?と、調子の良し悪しを判断することができる。僕にとってのバロメーターみたいなものなんです。
ー オーケストラでしか味わえない経験もありますからね。
そうですね。オーケストラに入っていないので、ベートーヴェンにしても、それまで「運命」ぐらいしか弾いたことがなかったんですが、水戸芸術館の館長で総監督・指揮者の小澤征爾さんのおかげで演奏する機会が増えました。
2年前に、水戸の第100回記念定期演奏会で小澤さんの指揮で「第九」をやったんですが、チェロが4人しかいなかったんですよ。あの曲でチェロ4人というのは普通ありえないですよね(笑)。僕自身も「第九」は初めてでしたし、隣にいる禎夫さんに至っては51年ぶりに弾いたなんて言っているし(笑)。譜読みも大変でした。「第九」は合唱ばかりが目立ちますけど、その陰で弦楽器が大変なことになっているんで(笑)。しかもこの日はライヴ録音でしたからね。といった感じで、ものすごいプレッシャーの中で演奏していたんですが、それはそれですごく楽しかったですね。
ー 宮田さんは栃木の宇都宮のご出身でいらっしゃいますが、地元で教育や地域活動なども行なっているのでしょうか。
この間、父親(チェロ奏者の宮田豊)が主宰している栃木チェロ協会が10周年を迎えて、チェロアンサンブルでドヴォルザークの「チェロ協奏曲」をやったんです。そのとき、父の指揮で演奏したんですが、それこそ父の指揮でドボコンを共演することなんてなかったので、それは父へのいい恩返しにもなり、かつ地域の皆さんにも楽しんでいただけたのかなと思います。あと、よく母校を訪れて演奏することもあります。小学校、中学校と。小学校の校長先生が転任されたときには、そこで音楽教室みたいなことを開催したり。
小さな子たちにとってその演奏会や音楽教室がどれほどの思い出になるかというのは、僕らの演奏力や教え方にもかかっていますからね。その中で、できるだけ親しみを持ってチェロに触れてもらえればいいなと思っています。将来、大人になってチェロの演奏会に行ったときに、小学生のときに聴いたことのある楽器だよって話が出るだけでもすごくうれしいですし。そこからチェロを習う人だっているかもしれない。チェロは遅くから始めてもマスターできる楽器なんですよ。
ー 宮田さんはおいくつから始めたのですか?
僕は3歳からです。父がチェロ奏者ということもあって、かなり幼い頃に始めたんですが、これは珍しいケースだと思います。周りのチェリストに聞いても、8~10歳で始めたっていう方が圧倒的に多いし、場合によっては40~50代で始めましたっていう方もいるぐらい。
そういえば、僕が通っていた幼稚園では毎年音楽会をやっていて、そこに2~3回ほど参加したんですが、子どもたちがみんなホールでおとなしく演奏を聴いているんですよ。その子たちは全員バイオリンとチェロをやっているんです。だから毎年その音楽会を楽しみにしていて、こちらも気が抜けないぐらい(笑)、真剣なまなざしでジーッと演奏を見つめている。その子たちなりに音楽を享受しているんですよね。そういうときに、やっぱり音楽の力って強いんだなということは感じますね。
ー ここで個人的にとても気になっていることをお聞きしたいのですが、演奏会で着られているシャツ、すべてオーダーメイドなんですよね。しかも左の袖口に「D.M.」とイニシャルが入っているという。
そうなんですよ。そもそもジャケットを着たくないという理由で、シャツにしているんですが。ジャケットを着ると、やっぱり楽器を弾くときに窮屈。それとボタンがチェロの裏に当たったりすることもあるので、前立てのボタンなどは内側に隠れるようなオーダーにしています。持ち歩いてもシワにならない加工のスーツ生地なので、干すときも軽くはたくだけ。
ただ、そのシャツをオーダーしていたお店が、もう作ってくれなくなってしまったんですよ・・・ というのも、そこは基本白いワイシャツを縫製する会社なんですが、僕の黒地のシャツを縫うと、繊維がボロボロとくずれて散らばるのでミシンがすごく汚れるらしいんです。だから、「今後はオーダーを受け付けません」と言われてしまって(苦笑)。
ー えぇ~、それは早急にどうにかしないとですね…
シャツは10着ほどあるんですが、全然サイズが合わなくなったものもあるので・・・ もしコロムビアさんのアーティストなどで、知り合いにデザイナーさんや衣装屋さんがいらっしゃったら本当に紹介していただきたいぐらいです(笑)。
ー では、最後にお話しを戻しまして。10/30~11/4にBunkamuraオーチャードホール(10/31のみ大阪 ザ・シンフォニーホール)で開催される「BBC Proms JAPAN」では、CDと同じく、BBCスコティッシュ響、そしてトーマス・ダウスゴーさんとの共演でエルガーの「チェロ協奏曲」を演奏されますね。
僕自身すごく楽しみですし、自分の母国で彼らの演奏をみなさんに聴いていただけるのはすごくうれしいことですね。
ー このCDでしっかり予習をして、と。絶好のタイミングですよね。
ちょうど今年は、エルガーの「チェロ協奏曲」の初演から100年、また僕がロストロポーヴィチ・チェロコンクールで優勝してから10年、さらに3歳から弾き始めたチェロも演奏歴30年。色々な節目を迎えるということで、これまで自分の人生を通して感じたり経験してきた喜怒哀楽などすべての感情を音やストーリーで表現した作品になっているので、本当にオペラの一幕を見ているような感じになっていると思います。
また今回は特に、プラスかマイナスか、陰か陽か、喜びか悲しみかといった両極のどちらかに振り切っているわけではなく、その中間の気持ちという、ものすごく曖昧なんですが、感じ方ひとつでいかようにも聴こえるということを大事にしています。例えば3楽章は、明るい調性ですが、そのときの聴き手の感情や気持ちによっては物悲しく聴こえたり、都度感じ方が変化する。
全楽章通して、そして「暗愁のパストラル」も含めて、エレジー的なところからくる音楽の深みのようなものを感じていただき、また何回も繰り返し聴く中で、「今日はこういう気持ちなんだ」「昨日とはまた違うテイストに聴こえる」といったように、まるで人生の一部のように、様々な感じ方をもって楽しんでいただけたらうれしいですね。
宮田大(みやた だい)
Dai Miyata, cello
2009年、ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールにおいて、日本人として初めて優勝。これまでに参加した全てのコンクールで優勝を果たしている。その圧倒的な演奏は、作曲家や共演者からの支持が厚く、世界的指揮者・小澤征爾にも絶賛され、日本を代表するチェリストとして国際的な活動を繰り広げている。
2009年にスイスのジュネーヴ音楽院卒業、 2013年6月にドイツのクロンベルク・アカデミー修了。チェロを倉田澄子、フランス・ヘルメルソンの各氏に、室内楽を東京クヮルテット、原田禎夫、原田幸一郎、加藤知子、今井信子、リチャード・ヤング、ガボール・タカーチ=ナジの各氏に師事する。
これまでに国内の主要オーケストラはもとより、パリ管弦楽団、ロシア国立交響楽団、フランクフルトシンフォニエッタ、 S.K. ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、プラハ放送交響楽団、ハンガリー放送交響楽団、ベトナム国立交響楽団などと共演している。また、日本を代表する多くの演奏家・指揮者との共演に加え、小澤征爾、E. インバル、 L. スワロフスキー、 C. ポッペン、 D. エッティンガー、V. ポリャンスキー、V. シナイスキーをはじめとした指揮者や、 L. ハレル、 G. クレーメル、 Y. バシュメット、 M. ヴェンゲーロフ、 A. デュメイなどの奏者と共演。
「小澤征爾さんと音楽で語った日~チェリスト・宮田大・25 歳~」(芸術祭参加作品)、「カルテットという名の青春」「NHK ワールド “Rising Artists Dai Miyata”」などのドキュンメント番組のほか、「クラシック倶楽部」「らららクラシック」「題名のない音楽会」「報道ステーション」「日経スペシャル招待席~桐竹勘十郎 文楽の深淵」「徹子の部屋」など、メディアにも数多く出演している。また、チェロ奏者では異例のサントリーホール、ミューザ川崎など 2,000 席以上のホールが満席になったことでも話題を呼んだ。
第6回齋藤秀雄メモリアル基金賞、第20回出光音楽賞、第13回ホテルオークラ音楽賞を受賞。第74回日本音楽コンクール優勝。第35回江副育英会奨学生。ローム・ミュージックファンデーション奨学生。近年は国際コンクールでの審査員や、2019年ロームミュージックセミナーの講師を務めるなど、若手の育成にも力を入れている。
使用楽器は、上野製薬株式会社より貸与された1698年製 A.ストラディヴァリウス“Cholmondeley”である。

発売日 : | 2019/10/30 |
レーベル : | 日本コロムビア |
フォーマット : | Hi Quality CD |

発売日 : | 2017/10/11 |
レーベル : | Fine Nf *classic* |
フォーマット : | CD |

発売日 : | 2014/12/19 |
レーベル : | Fine Nf *classic* |
フォーマット : | CD |

発売日 : | 2011/12/06 |
レーベル : | Molto Fine |
フォーマット : | CD |

発売日 : | 2012/07/27 |
レーベル : | NHK エンタープライズ |
フォーマット : | Blu-ray Disc |

公演日 : | 2019/10/30~2019/11/4 |
出演者 : | BBCスコティッシュ交響楽団(管弦楽)、トーマス・ダウスゴー(指揮)、ユリアンナ・アヴデーエワ(ピアノ)、ワディム・レーピン(ヴァイオリン)、三浦文彰(ヴァイオリン)、宮田大(チェロ)、ジェス・ギラム(アルトサクソフォン)、森麻季(ソプラノ)、葉加瀬太郎(ヴァイオリン/司会) ほか |
場所 : | Bunkamura オーチャードホール(東京) ※10/30、11/1、2、3、4 ザ・シンフォニーホール(大阪) ※10/31 |
関連記事
-
インタビュー2020/10/9
須川展也(サクソフォン)~ ひびクラinterview
日本のクラシック・サクソフォン界のパイオニア的な存在である須川展也さんにインタビュー。長年「いつかは…」と胸に抱いていた、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータに満を持して挑ん...
-
インタビュー2019/3/27
ママさん記者がきいてみた「0歳からのオーケストラ ~ズーラシアンブラスmeets東京交響楽団」<1>
ここ最近、小さな子どもと一緒に楽しめる親子イベントやコンサートってすごく人気があるみたい。うちにも2歳と4歳の子どもがいるから、休日前には一緒に行けそうなものをあれこれリサーチ...
-
インタビュー2019/5/29
アレクサンデル・ガジェヴ(ピアノ)~ひびクラinterview
2015年、「第9回浜松国際ピアノコンクール」で見事優勝に輝き、世界で注目を集めている若手ピアニストの1人、アレクサンデル・ガジェヴさんにインタビュー。音楽のことからプライベートな...
ユーザーコメント
コメントを投稿する