2020年05月01日

ひびクラ女子リアル育成PJ~いつきさんの場合 Op42

ひびクラ女子リアル育成PJ~いつきさんの場合 Op48

このプロジェクトは、ある日ひびクラ編集部に声を掛けられた、クラシック初心者の新入社員いつきさん(仮名だけど実在!)が、あれこれ分からないことをクラシックファンの皆さんによるユーザー投票で教えてもらい、その結果を真面目に体験していくという、SNS連動型のリアル育成プロジェクトです。

< 前の記事:Op.41

 

外出自粛していますかー?

 

新しいマットレスを入荷し、とても快適なおうち時間を過ごしています、いつきです。

最近はアニメを見て時間を溶かす技を覚えました。
これさえあれば孤独のゴールデンウィークだって乗り越えられる。最強の気分です。

 

ひたすらにゴロゴロする日々ですが、ちゃんとクラシックのお勉強も続けていきますよ。

 

さて、前回は「カラヤン&ベルリン・フィルで聴きたいモーツァルトの交響曲」をお伺いしました。
投票くださった皆さん、ありがとうございます!

 

投票の結果、第41番『ジュピター』の一人勝ちでしたね。

 

前回もチョロっと書きましたが、“ジュピター(木星)”の名前は、ギリシャ神話の最高神に由来します。そして太陽系で最も大きい惑星。

 

そんな壮大な標題を付けられたこの交響曲第41番『ジュピター』、数多く残されたモーツァルトの曲の中でも、なんだか特別強そうです。

 

すこし身構えてしまいますが、とりあえず聴いてみましょう。
カラヤン&ベルリン・フィルの1956年の演奏を選択。

 

~♪~♪~♪~

~♪~♪~♪~

~♪~♪~♪~

~♪~♪~♪~

 

ほぉ~

 

全体的に“エレガント”といった言葉がぴったり来るような曲・演奏でした。
惑星の名前で想像していたコスミックな壮大さと言うよりは、天上の神々、神話の壮大な世界観の方が強い印象です。

うーん、でもちょっとフワフワしていて、何となく不安定な気持ちになるんだよなぁ…。
気持ちよくストンと腑に落ちないこの感覚は何…。

 

という謎の違和感を覚えたので、曲について少しググってみました。

 

『ジュピター』は、モーツァルトが亡くなる3年前に書かれた、生前最後の交響曲だったのだとか。

 

当時、モーツァルトは父・レオポルトを失って絶望の状態。と同時に、ウィーンの宮廷作曲家に任命された時期でもあったようです。

 

悲しみと喜び、その複雑な精神状態の中作曲されたのが、『ジュピター』含める“3大交響曲”(交響曲第39番、第40番、第41番)と。なるほど。私が“不安定”と感じ取った理由はここにあるのかもしれません。

 

ここで余談ですが、モーツァルトの生涯を描いたウィーン・ミュージカル『モーツァルト!』という作品があるのをご存知でしょうか?

舞台作品なので限られた時間・ストーリーにはなりますが、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトという天才がどのように育ち、どのような苦悩を抱えて生きていたのか――その人間模様がドラマチックに描かれているので、クラシックファンの方にもおすすめ。再演があった際にはぜひご注目ください!

モーツァルト

2018年上演時の帝国劇場の写真。 モーツァルト役 左:山崎育三郎さん 右:古川雄大さん
お2人とも今シーズンの朝ドラ『エール』にご出演(!)

 

話を戻します(笑)。

 

色々なサイトを閲覧し、もう一つびっくりポイントを見つけました。

 

今回聴いた演奏で指揮を務めるカラヤンは、モーツァルトと同じザルツブルク出身なのだとか。
そこにも縁があることを意識してもう一度聴いてみると、同じ演奏でもより一層エモーショナルレベルがアップする気がします。

 

さらにベルリン・フィルの演奏も相まってでしょうか、特に冒頭部分からは威厳…いや、もう率直に言うと「俺たちがTOP of the TOPだぞ!」という圧がすごい(笑)。

 

しかし決して“横柄な王様”ということではなく、全体的な印象は極めて“エレガント”なのです。

 

存在感と上品さ、この2つを併せ持つカラヤン&ベルリン・フィルの演奏に、なんだか不思議な引力を感じてきました。

 

そうそう、最近長らくお世話になっているベルリン・フィルなのですが、今回の未曾有の事態を受け、過去60年間の600本以上にわたるコンサート映像を期間限定で無料開放してくれるそうです!

 

なんて心優し世界…(泣)。

 

先日ひびクラのサイト内にてアップされた記事に、“ひびクラ編集部セレクト”なるものが掲載されていたので、私もそれをガイドに無料開放の映像を見てみようと思うのですが…

 

「朝♪クラ」って知ってる?~クラシック噂の現場ニュース 2020/3/27
ベルリン・フィルがデジタル・コンサートホールを無料開放
ベルリン・フィルハーモニーは現在、運営する映像配信サービス「デジタル・コンサートホール」を期間限定で無料開放している。

記事はこちら 

 

数が多くて選べなかったので、皆さんのオススメをお聞きしたいと思います!

 

■リヒャルト・シュトラウス:ドン・ファン

■チャイコフスキー:幻想序曲『ロメオとジュリエット』

■マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』

■ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調『新世界より』

 

このラインナップ、字面にパワーがありますね(笑)。

 

『新世界より』は多分聴いたことがある……有名な曲だったような?
しかし演劇好きとしては、『ロメオとジュリエット』も気になります。

 

今回もたくさんの投票をお待ちしております!

 

それでは皆さん、よいゴールデンウィークを。

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絵:いつき  

 

さあ、いつきさんに「ベルリン・フィル《デジタル・コンサートホール》のおすすめ映像」を教えてあげましょう!

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※投稿にはTwitterアカウントの作成が必要です

 

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