2019年02月08日

ひびクラ女子リアル育成PJ〜新入社員いつきさんの場合 Op.10

ひびクラ女子リアル育成プロジェクト

このプロジェクトは、ある日ひびクラ編集部に声を掛けられた、クラシック初心者の新入社員いつきさん(仮名だけど実在!)が、あれこれ分からないことをクラシックファンの皆さんによるユーザー投票で教えてもらい、その結果を真面目に体験していくという、SNS連動型のリアル育成プロジェクトです。

< 前の記事:Op.9

こんにちは、いつきです。
今回、記念すべき10回目の投稿!だからと言って特別なネタはありません!(笑)

 

さて、前回は皆さんの「アルゲリッチならこの作曲家!」をお伺いしました。
いつもたくさんの投票ありがとうございます!


今回もかなりの接戦でしたが、一番人気はモーリス・ラヴェルという結果に。


ラヴェル。初めて聞いた名前です。

グーグル先生曰く、19世紀後半~20世紀半ばにかけ、フランスで活躍された作曲家だそうですね。

 

私、ちょうど一年前ごろに卒業旅行でフランスに行ったんです。ヴィクトル・ユゴーの小説『レ・ミゼラブル』や『ノートルダム・ド・パリ』の聖地巡礼が楽しくて楽しくて。

念願&大感動のノートルダム大聖堂。その近くには『ノートルダム・ド・パリ』の主人公・カジモドをモチーフにしたカフェも。


ラヴェルはユゴーとも生きた時代が被っているのですね。ちょっとワクワクしてきました。

 

まずはとりあえず「ラヴェル 有名」で検索。

 

おっと…なんと言うか、芸術性の高いタイトルが多いですね…。


中でも気になったのが「夜のガスパール」。ただならぬハイソサエティ感が(笑)。


フランスの詩人ルイ・ベルトラン詩集から、ラヴェルがインスピレーションを得た3篇を曲にまとめたのがこの組曲とのこと。


今回はジャケ買いならぬ、タイトル聴きをしてみようと思います。奏者はもちろんアルゲリッチです。

 

~♪~♪~♪~

 

まず、第1~3曲それぞれに標題が付いているので、曲の世界観をイメージした状態で聴くことが出来ます。こういったものを“標題音楽”と言うんですね。聴いた後もどんな曲か思い出しやすいし、初心者には易しいかも。

 

それぞれの感想。


第1曲:オンディーヌ(水の精)

湖の水面を飛び交う妖精が目に浮かんでくるような、ストーリー性を感じる曲です。軽やかに踊る“喜”のシーンから、次第に“哀”、最後は狂気的な“怒”へと、コロコロ表情が変わる展開に驚き。妖精ちゃんの精神状態が心配…。

 

第2曲:絞首台
標題通り、足取りが重たくなるような曲です。不安を煽るように響き渡る鈍い音。死が徐々に迫り、最後は消え入るようにフェードアウト。ラヴェルはこの曲にどんなメッセージを込めたのか、気になります。

 

第3曲:スカルボ
“スカルボ”は、「夜になると現れて執拗に絡んでくる小悪魔」的な存在らしいです(ざっくり要約)。変則的で掴みどころがなく、翻弄してくる感じがまさに“小悪魔”。曲が終わったかと思いきや、微かに流れる低音。後にはミステリアスなメロディが続きます。やっと眠れたのに、夢にもスカルボが登場してきてしまった、そんな感じですかね。

ノートルダム大聖堂のガーゴイル。多分悪魔。なかなか険しい表情です。


3曲を聴き、ラヴェルの繊細な曲とアルゲリッチの情熱的な演奏、2つの組み合わせがしっくりくるのは何故なのか…という、素朴な疑問が生まれました。

わかる方、ぜひ教えてください(笑)。

 

そうそう、実は今回、ラヴェルをもう一曲聴いているんです。

 

「ピアノ協奏曲 ト長調」

 

これまでずっとピアノの曲を聴いてきましたが、協奏曲は初めて!
ピアノがメインではあるけど、和の雰囲気を醸し出すフルートの音色、管楽器のハツラツとした演奏、それに打楽器のリズミカルな音が加わり…なんだか一気に世界が広がった気がします(笑)。

 

神秘的で繊細な部分もありつつ、全体的には茶目っ気が強い印象。所々「ジャズかな?」と思うような、オシャレで自由闊達なアルゲリッチのピアノ演奏に耳が喜びます。

 

なぜこの曲を聴くに至ったかというと、それはもちろんひびクラ編集長のお達しがあったため。

 

編集長「ラヴェルならピアノ協奏曲は聴いてみて」
いつき「きょうそうきょく…」
編集長「協奏曲」

 

協奏曲とは?というところから入りました。まだまだ私の音楽偏差値は低めのようです。

 

でも今回ラヴェルを聴いてみて、オーケストラが伴う協奏曲とやらにちょっと興味を持ちました。楽器それぞれの特性を生かして一つの曲にまとめるって、作曲家の頭の中はどうなっているんでしょう。

 

ということで、編集長に相談。

 

編集長「(Twitterの)中の人も言ってた、チャイコンかな」

 

チャイコン。チャイコフスキーのピアノ協奏曲(コンチェルト)第1番の略称らしいです。
アルゲリッチはこの“チャイコン”を何回もリリースしているんだとか。それを年代別に聴いてみては?とのことですが…

 

いくら年代が違うと言っても、同じ奏者の同じ曲。それを聴き分けることが出来ようと!?!?(←心の叫び)

 

不安しかありませんが、ものは試しに聴いてみます。

 

めちゃくちゃマニアックな選択肢です…今回も皆さんのオススメを、投票で教えてください!

 

■1970年録音/デュトワ&ロイヤル・フィル盤

■1980年録音/コンドラシン&バイエルン放送響盤

■1994年録音/アバド&ベルリン・フィル盤

 

多分全部聴くことになりますが(笑)!
他にもオススメがありましたらコメントでお知らせください♪

 

さあ、いつきさんに「アルゲリッチの“チャイコン”ならこれ!」を教えてあげましょう!

こちらのTwitter投稿から投票をお願いします。

※投稿にはTwitterアカウントの作成が必要です

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